20,000円以内2人就寝可能なセレナ(ミニバン)用自作フルフラットベッド
カテゴリ:車中泊グッズ
登録日:2018年2月4日|最終更新日:2024月09月20日
車中泊を始めた当初は一人旅でしたので、後部座席をフラットにして、クッションなどで段差を埋めて、インフレーターのマットとシュラフでベッドは完成でした。
ただ、子供が生まれ、息子を連れてキャンプや車中泊に行くようになると、さすがに息子は凹凸が気になるようで寝つきが悪いようです。
そのため、一念発起(とうほどでもありませんが…)して2年ほど前に以下のようなベッドキットを作り、2人でぐっすりと眠れるようになりました。
日産のミニバン、セレナに自作のベッドキットを制作した過程と完成、使用した道具や部材などご紹介いたします。
1人旅時レイアウト
2列目の片側は座面の状態で使用し、助手席側にインフレーターマットとシュラフで寝ます。
小さいテーブルで簡単な調理をしたり、飲み物を置いたり、タブレットを置いたりして過ごしています。
※写真の小僧は小学生の息子です。
2人旅時レイアウト
息子との2人で寝る場合もレイアウトです。セミダブルサイズの敷布団を敷いたり、ミニバンサイズの封筒型寝袋(コールマン フリースフットアドベンチャースリーピングバック/C5)も適宜使用しています。
セミダブルサイズに子供と二人なので、自宅の布団よりは狭いですが十分なサイズです。
基本的な設計
基本的な寝心地の悪さの原因は、やはりシートの凹凸です。
セレナなどのミニバンは2列目、3列目のシートがフラットになりますが、真っ平になるわけではなく、シートの凹凸がかなり顕著にでてしまいます。これが、曲者で安眠を妨げます。
さすがにシートを取り外すことはできないので、シートの上にフラットな板面を作る方向で考えていました。
最近は、ネットで先人たちが貴重な体験や情報を提供してくれているので、参考に(真似して)イレクターパイプと合板で自作することにしました。
制作にあたっては「キーアオ」さんという方が詳細に解説・図面を公開なされているものを、拝借いたしました。
ボコボコシートでの車中泊とさようなら。これで快眠車中泊。C25セレナ用ベッドDIY の紹介
http://kiiblog.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/c25diy-dca3.html
基本的には上記記事でほぼ問題ないのですが、私はC26でしたので、若干工夫しながら制作しましたのでその点も踏まえてまとめてみます。
材料
イレクターパイプ 約7,000円
近所のホームセンターで、図面をもとに購入しました。およそ、7,000円程度ですべて揃いました。
パイプカッターで自分でカットもできますが、結構面倒です…。
ホームセンターによっては購入したパイプはカットしてくれる(1カット20円)でので、長いものはカットしてもらった方が作業効率が上がります。 細かい部材は、パイプカッターでちまちまカットしました。
色は2色ありますがお好みで!
接着剤 500円
イレクターパイプ用の接着剤です。どこを止めて、どこを外れるようにするのか、組み立てながら考えて接着しましょう。
できるだけバラバラになった方が収納面でいいですが、あんまり接着しなさすぎも強度面で問題があるので、悩むところでもあります。主に3列目の箇所はがっちり止めて、2列目はバラバラになるように適度の接着するのがいいと思います。
合板 1,200円×2枚
近所のホームセンターで購入しました。15mmで制作される方が多いようですが、私は重量をできるだけ軽くしたかったのと、私自身が痩せ型なので、12mmでも問題ないだろうと12mmの合板で制作しました。
実際に2人で何度も寝ていますが、12mmで特に問題ありません。
※体の大きな方や、3人以上で寝る方は15mm厚の方が無難かもしれません。
車内で使うものなので低ホルムアルデヒドのF☆☆☆☆の合板を選びました。
こちらも、図面の通りにホームセンターで購入時にカットしてもらい、角を落としたり、サンダーで軽く全体をやすりをかけておきました。
クッション材 800円×3m
合板の上に寝ることも可能ですが、ささくれていてケガをしたり、寝心地も固く、空気の層がないため保温性も低いので、合板にクッション材を敷いて、布状のものでカバーします。
悩むのがクッション材ですが、銀マットなどを挟むのが一般的のようです。
私も銀マットかなあと思っていたのですが、仕事場で目の前に「発泡ポリエチレンシート」という余り部材があったので、流用してみました。
発泡ポリエチレンシートはミラーマットなどと呼ばれる梱包に使われます。
手元にあったのは積層のもので厚さ10mmのシートです。
布地
合皮が使うのが一般的ですね。
ネットで探せば安価なものもあると思います。
合皮は基材となる布地に樹脂で加工したものですので、ちょっと夏場はべとつきます。
以下のお店では生地幅137cmと広めの幅で432円/1m程度ですね。3mほどあれば足りるでしょうか。
合皮生地ノート
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※バッグや手芸用のようですので、耐久性に難があるかもしれません。
引っ張りすぎたり摩擦で破れる可能性があります。
もう少し、しっかりしたもので1,290円/1mほどです。
合皮生地 車両用 ソファー用
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私は、手元に麻生地があったのでそちらを流用することにしました。
工具
パイプカッター/イレクターパイプの切断用
ガンタッカー/布地を合板で裏留する
タッカーには針が付属してますが、結構バンバン打つので足りなくなると思います。というか、私は足りなくなり後で買い増ししました。安価なものなので一緒に購入すると便利です。
紙やすりは適宜用意しましょう。
パイプカッター、ガンタッカーは上記のamazonでベストセラーの安価なものを使用しましたが全く問題なしでした。
制作
パイプのくみ上げ
基本的な形状は拝借した図面の通りですが、C25とC26の違いなのか、左後輪のタイヤハウスと3列目シートの隙間が非常に狭く、縦にパイプを通す場所を決めるのに苦労しました。
最終的には若干斜めになりつつも収まりました。
そのため、特に高さはその場その場で高さを図りながら、パイプをカットして合わせていきました。 筋交いも、入れれば入れるほど強度は増しますが、図面より少し端折っています。
板面制作
合板はホームセンターで大まかな寸法にカットしてもらっているので、角を落とし、やすりで全体を仕上げておきました。
合板の形状に沿って、発泡ポリエチレンシートをカットして、ガンタッカーで仮留めし、大きめに切った布地(麻布)でカバーして、裏面を適当にガシャガシャとタッカーで止めていき完成です。
裏面はかなり適当ですが、表面はまずまず綺麗に張れました。
骨組みの補強
本来は、がちがちにイレクターパイプを接着剤で固着してしまうのが一番なのですが、普段は取り外して使いたいので、接着はできるだけ避けたいですね。
いろいろ私なりに考えた末に梱包用のPPテープと、手締めストッパーを使用して補強しています。
軽い・安価・手軽なので使い終われば切って捨ててしまえる手軽さがあり、かつ、かなり強力に補強してくれます。
まとめ
イレクターパイプと合板を使用して、一度作ってしまえば、その後中々快適に過ごすことができます。
費用もうまく収まれば20,000円以内で可能なので是非トライしてみてください。
最後に、セレナC25での詳細な図面を提供されているきーあおさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
→きーあおさんのブログ